目標設定と仮説検証についてのメモ

よく耳にする仮説検証が意味すること

仕事で日々、仮説検証と呼ばれる暗黙の意思判断プロセスを耳にする。多くの株式会社においては「中長期的な利益の拡大を目指すために、正解が何かわからない中で納得感を持って関係者と合意形成をし、行動に移すこと」と認識していた。はじめ聞いたときは、この仮設検証というプロセスに何の制限も見えなかったので漠然とした不安感があったが、少し調べると学問の分野では論理的推論と呼んでフレームワークがあることが分かった。

論理的推論は主に3種類

フレームワークの詳細については本記事のReferencesなどを見て頂くとして、サマリーとしては次のようなものとなる。

既知の事柄を元にして未知の事柄について予想し、論じる事。主に3種類; 1) 演繹 – 公理を元に個別の結論を導出 2) 帰納 – 個別の事例から普遍的な法則を導出 3) アブダクション – 個別の事象を説明可能な仮説を導出

参考: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AB%96%E7%90%86%E7%9A%84%E6%8E%A8%E8%AB%96

論理的推論は組み合わせることができる

自分の場合、実際に活用する際は目の前の問題解決を3種類でカテゴライズするのではなく、組み合わせによって推論の妥当性を上げていくことが多い。例えば下記は、秋田直繁さん、森田昌嗣さん、椎塚久雄さんによる「デザイナーの推論過程のフレームワークとその可視化に関する基礎的考察-メタ認知補助としての推論マッピング法の提案-」という論文で紹介されている推論マッピング法による思考の可視化(略図)で、「凛とした佇まいの中に優美さを感じるようなテーブルをデザインしたい」という曖昧な要求を具体化するプロセスを当該論文で提案されている推論マッピング法で可視化したものとなる。画像下の引用リンクから読めるので、ぜひ飛んでみてください。

デザイナーの推論過程のフレームワークとその可視化に関する基礎的考察
-メタ認知補助としての推論マッピング法の提案-
秋田 直繁,森田 昌嗣,椎塚 久雄

介入を経験からくる規則と捉える

推論の概要、現実世界での利活用例をふまえ、友人と話していたら次の疑問が出た。「私は5秒後にりんごを落とすでしょう」という公理でも何でもない自分が介入する仮説を、自分で宣言した後に落とすことで証明したら、論理的推論としては何に当てはまるのか。

https://twitter.com/watilde/status/1345763512111353857

少し議論をした結果、アブダクションであると結論に至った。

規則:5秒後にリンゴを手放すことができ、宣言をしたことは行動に起こしてきた
結論:リンゴは何も支えがないと重力によって下に落ちる
仮説:「私は5秒後にリンゴを落とすでしょう」という仮説を導出

仕事や人生の目標設定なども、複数の推論を組み合わせて追いかけ続ける必要があるなぁと思ったのでメモ。

References

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